秋シーズンの3連休。北鎌尾根ハイキングとした。例年のコースだが、ちょっと時期が遅いので、冠雪しないことを祈るしかない(降っても最初は軟雪だから何とかなるが・・)。
10/11(土) 天候は晴れ。5:00、上高地発。少しでも楽をしたいので、明神橋を渡り、右岸の車道を進む。さらに、反則技を承知で、新村橋を見送り、河原の工事用車道をたどる。アップダウンがなく非常に快適。奥又白谷出会付近で、隠れた橋があって、左岸に渡り、そのまま河原の平坦地を進んで、横尾のキャンプサイト裏まで行ける・・7:30横尾、9:00槍沢ロッジ、10:00水俣乗越(大曲の指導標には「みなまた」とあるが、「水俣川(みずまたがわ)」の源流だから、「みずまたのっこし」のはず)。
少し休憩して天上沢へ下降。天上沢の下部は、傾斜が緩いので、どこでもテントを使えるが、昨年の台風(2007年9号)で細砂が流失していて、寝床になる平坦地が少ない。ここでビバークするなら、涸沢キャンプ場の不良サイトのように、ゴツゴツした石の上で寝る覚悟がいる。時刻も早いので(まだ午前中)、そのまま前進。北鎌沢に突入。槍沢ロッジから先、ここまで他のパーティーに会わない。
北鎌沢の途中で休んでいると、天上沢の下から見上げている人が小さく見える。また、天上沢の北鎌沢出会いには、先刻通り過ぎたときにはなかったテントも。さすがに3連休の人気ルート。何パーティーか入っているのは間違いない。
14:00頃に北鎌沢のコル着。先客も予期していたが無人。端に寄せてテントを張ったが、その後、夕刻までに到着するパーティーはなかった。静かな夜を過ごせる。
10/12(日) 6:00、明るくなってから出発。独標では、千丈沢側の巻き道に入らず、直登を試みる。巻き道の入り口、リングボルトとフィックスロープのある岩の裏側、天上沢を見下ろすバンドが直登ルートの取り付き。バンドの上がややかぶっている。クラックに左手を入れてハンドジャム。失敗したら天上沢の底まで落ちそうだが、ちょっと体を引き上げると、すぐ上のダケカンバをつかむことができる。あとは簡単な木登り。痩せたリッジの通過もあるが、登るほどに傾斜がゆるみ、やがて独標山頂(9:00頃か)。視界良好で、大槍、小槍、孫槍・・がよく見える。
後続パーティーは北鎌沢の下なので、稜線は無人と思ったが、独標の山頂付近で3人パーティーに会う。独標山頂でテントとのこと。独標から次のピークへのルートをさがしているらしく、頂稜の千丈沢側で動かない。道迷いに付き合う気もないので(ルートファインディングのお楽しみを妨げてはいけない)、頂稜を離れ、巻き道の終了点(チムニーの上)を目標に、3ピッチほど懸垂で下りる。(傾斜が緩いので、ルンゼ状斜面を歩いて下りられるが、ザレで落石が避けられない。リブのハイマツ帯をつないで、ロープで下りる方がベター。)巻き道に出会ってから、道なりに登り返すと、独標先のピークに出る。
この先、稜線を歩くだけ(北鎌平付近も巻かずにほぼ稜線)。2hほどで大槍に取り付く。振り返ると、ずっと下のピークに後続パーティー。山頂直下は、山頂の北側を半周する広いバンドがあって、その上が2mほどのギャップになっている。ギャップを越えるには、天上沢側のチムニーがポピュラーだが、違うルートを試みたくなる。バンドを千丈沢側に回りこむと(歩いて行ける)、槍ヶ岳山荘が見えるあたりから、階段登りで山頂に(13:00)。山頂は10人ほどでそんなに混雑していない。
当日中の強行下山も不可能ではないが、ちょっと疲れたので、殺生ヒュッテ泊(テントで食生活が貧しかった)。夕方までに後続の1パーティーも到着して宿泊。
10/13(月) 6:00出発で下山(降雪が・・)。(単独、テント装備、ロープ8mmx30m他)